止まらない咳、くしゃみ、鼻水、そして湿疹。ハウスダストによるアレルギーの症状は辛いですよね。
この記事を読んでくださっているあなたは、すでにアレルギー検査に行かれて「ヤケヒョウヒダニ」と「ハウスダスト」が陽性だったのかもしれません。
アレルギー症状をなくすにはまずアレルゲンとなるヤケヒョウヒダニの死骸やフンを取り除かなければなりませんが、その前にまず生きているヤケヒョウヒダニを退治する必要があります。
実際アレルギー症状の約6割がヤケヒョウヒダニでハウスダストとヤケヒョウヒダニの割合はほぼ同じのようですので、ハウスダスト対策=ヤケヒョウヒダニ対策といえます。
そして家で発生するダニの7〜9割がヒョウヒダニ(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ)です。
さらにヤケヒョウヒダニはアレルゲンとなるだけで人を指すことはありませんが、指すタイプのツメダニを呼び寄せます。
それでヤケヒョウヒダニの生息する場所全てを同時に対策すればハウスダストと家全体のダニの対処をしたことになるということができます。
ヤケヒョウヒダニは全長が1mm以下で肉眼で見ることは難しいですが、ヤケヒョウヒダニが発生しやすい場所は決まっています。
今回はまずヤケヒョウヒダニが発生しやすい場所について解説し、その後効果的に全ての部屋のダニを退治してハウスダストを除去する方法を紹介します。
ヤケヒョウヒダニが部屋からいなくなればハウスダストアレルギーがかなりの程度軽減されるだけでなく、常に繁殖し続けるダニの分母が減りますので、今後のダニ対策も容易になります。
どうぞこの記事を読んで、書かれていることをできるだけ早く実践することをおすすめします!
目次
ヤケヒョウヒダニの生息する場所
ヤケヒョウヒダニが生息する場所は次の通りです。
ヤケヒョウヒダニが多い場所 | ヤケヒョウヒダニが少ない場所 |
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このように家のほとんど全ての場所にヤケヒョウヒダニはいますが、その中でもヤケヒョウヒダニが好きなのは高温多湿で餌となるほこりや食べかすがあり、潜り込めて産卵ができる場所がある場所です。
それで神奈川衛生研究所は最もダニ(つまりヤケヒョウヒダニ)が多い部屋は寝室、じゅうたん、畳であると報告しています。


人が住んでいる家にはヤケヒョウヒダニの餌が豊富にありますしヤケヒョウヒダニにとって快適な温度や湿度を保っていますので、あとは潜り込める場所があればそこに多く集まって繁殖していきます。
ヤケヒョウヒダニはどこから部屋に侵入してくるの?
ヤケヒョウヒダニは人の衣服やモノなどに付着して外部から家の中に運ばれ、部屋で繁殖して増えていきます。
興味深いことに人が住んでいない空き家や新築の家にはヤケヒョウヒダニは少ないことがわかっています。
しかし人が住み始めたりモノが持ち込まれたりすると、その時に一緒にヤケヒョウヒダニが運ばれ、梅雨時期には爆発的に繁殖して増えていきます。
どんなに頑張って家の中にいるヤケヒョウヒダニを退治しても全滅させるのは難しく、多かれ少なかれ常に増え続けていることは覚悟しておかなければなりません。
それでヤケヒョウヒダニが生息する場所には、できるだけ少ない状態をキープしておくというのが現実的な見方です。
部屋にいる目に見えるダニの対処法は?
ダニの種類は数百種類いてヤケヒョウヒダニのようにほとんど見えないものもいれば、イエダニやマダニのようにはっきりと肉眼で確認できるものもありますが対処法は基本的に同じです。
ヤケヒョウヒダニは大量発生すると白いものが蠢いているように見えることもありますが、虫と確認できた場合ヤケヒョウヒダニではなくチャタテムシの可能性が高いです。
いずれにしても対処法は基本的に同じですので、これから解説する方法でダニを退治し、ハウスダストを除去していきましょう。
ヤケヒョウヒダニが生息する場所全てをリセットしよう

ハウスダストを除去する前に、まずは生きているヤケヒョウヒダニを退治することが根本的な解決策といえるでしょう。
ヤケヒョウヒダニは梅雨時期に大量発生するものの基本的に1年中いますので、生きているヤケヒョウヒダニを退治しない限り延々とダニアレルゲン(ハウスダスト)となるフンや死骸が増えていくからです。
それでここではくん煙剤を使ってハウスダストの原因となるヤケヒョウヒダニを退治し、ハウスダストを除去してその状態をキープするために次のようなステップを紹介します。
- 全ての部屋に掃除機をかけてほこりを取り除く
- くん煙剤の薬剤がかからない場所のダニを駆除する
- 全ての部屋で同時にくん煙剤を炊く
- 掃除機でダニの死骸等を吸い取る
- 部屋のダニが発生しないように予防する
全ての部屋に掃除機をかけてほこりを取り除く
まず部屋に掃除機をかけて部屋にあるほこりを取り除きましょう。
スプーン1杯のほこりにはダニが500匹いるといわれていますが、ほこりの中にダニがいると薬剤が届かずに生き延びてしまうことがあるからです。
くん煙剤のかからない場所のダニ対策をする
くん煙剤を炊く前に次のようなくん煙剤の薬剤がかからない部分のダニを先に退治しておきましょう。
- 布団・マットレスの内部
- カーペットの下
- 畳の下
- 服、タンス、クローゼット
布団・マットレスの中部
布団を敷きっぱなしでも炊けるタイプのくん煙剤を紹介しましたが、駆除できるのはあくまで表面にいるだけで内部にいるダニは生きています。
そして残念ながらダニは普段布団の表面ではなく奥に潜んでいますので、布団乾燥機などを使って布団やマットレスのダニも駆除する必要があります。
次の記事では布団やマットレスのダニの退治について詳しく解説していますので、あわせてお読みください。
カーペットの下
カーペットの下には大量のダニが潜んでいますが、カーペットを敷きぱなしだと薬剤が届かないことがあります。
最近ではカーペットの奥まで薬剤が届くタイプのくん煙剤もありますが、気になる方カーペットを外した状態でバルサンを焚き、カーペットはカーペットで対策をする必要があります。
なおカーペットのダニ対策については下記の記事で詳しく解説しています。
畳の内部
畳の表面はきれいに見えても、内部には大量のダニが潜んでいます。
畳用のくん煙剤は、畳の間の部分にまで薬剤が届くようになっていますが、さすがに畳の内部までは薬剤が届きません。
それで天気がいい日に畳を上げて天日干しをして、その間に畳の内部のほこりを取り除いてダニ対策をしておきましょう。
もし畳を上げるのは大変だと思われるなら、畳の上から特殊注入針を使って畳の内部のダニを駆除することができる、次の画期的なスプレーをおすすめします。
畳のダニ対策や素人でもできる畳の上げ方については下記の記事をお読みください。
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服、タンス、クローゼット
くん煙剤を炊くときは、タンスやクローゼットを閉めて服に薬剤がかからないようにしますので、別の対策が必要です。
服はクリーニングに出すか、60度のお湯につけてダニを駆除した後洗濯機で洗うことによってダニを駆除し、アレルゲンを洗い流すことができます。
タンスやクローゼットにほこりを掃除機などできれいに吸い取って、湿気がたまらないようにしておきましょう。
服、タンス、クローゼットのダニ対策について詳しくは、下記の記事をお読みください。
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全ての部屋で同時にくん煙剤を炊いてヤケヒョウヒダニを駆除する
続いて家の中の全ての部屋で同時にくん煙剤を炊きましょう。
一部の部屋だけにダニの駆除をしてもダニがいる別の部屋があなたの服などに付着しそこでまた繁殖してしまうので、同時にくん煙剤を炊くことがここでのポイントです。
くん煙剤には、その部屋ごとに適した色々な種類がありますので、それぞれのくん煙剤を紹介しますね。
まずは基本の「アースレッドW」広い部屋もOK
アースレッドWはどの部屋でも使えるスタンダードタイプなので、くん煙剤の種類に迷ったら無難なこのタイプをおすすめします。
ダニはもちろんですが、ノミやゴキブリ、蚊など幅広い害虫に対応していますので、あわせて退治できるのも嬉しいところ。
6-8畳用、12-16畳用、30-40畳用の3種類ありますので、部屋の広さにあわせて利用してみてください。
寝室・子供部屋には「アースレッド寝室・子供部屋用」
くん煙剤は寝具など肌が触れる部分は薬剤がかからないように使用前に何かで覆わなければならないのが基本ですが、アースレッド寝室・子供部屋用は寝具を覆う必要もなく寝具の表面のダニもろとも寝室のダニ駆除をしてくれます。
有効性が高くかつ安全性が高い殺虫剤が少量使用されていますので、くん煙剤後そのまま布団を利用することができますし小さなお子さんがいても安心です。
ただし薬剤は使っていますので敏感な方は肌に直接触れるシーツなどは薬剤が触れないようにしておくことをおすすめします。
ただこのくん煙剤はノミやダニの駆除効果があるだけで、蚊やゴキブリには効果がありませんので、ゴキブリも一緒に退治したい方は「アースレッドW」をおすすめします。
畳、じゅうたんがある部屋は、「かんたんダニアース」か「アースレッド和室用」を
畳やじゅうたんがある部屋は、畳の合わせ目やじゅうたんの奥など隅々まで届くくん煙剤を使ってください。
例えばかんたんダニアースは、メーカーが「カーペットの奥や、畳の合わせ目など届きにくいところまで薬剤が行き渡る」と保証しています。

こちらは和室のダニ駆除に特化したくん煙剤で、畳のすき間まで薬剤が入っていきます。
ヤケヒョウヒダニが大量発生している部屋
ヤケヒョウヒダニが大量発生している場合は、強力なくん煙剤を使い徹底的に駆除しましょう。
バルサンプロEXは、バルサンシリーズの中でも最強の3つの有効成分メトキサジアゾン、フェノトリン、d・d-T-シフェノトリンが使われていますので、ダニ、蚊、ゴキブリ等幅広い害虫もろとも逃すことなく駆除できます。
掃除機をかけてハウスダストを除去する
くん煙剤を炊いた後はダニの死骸がいっぱい溜まっていますし、ダニの卵はくん煙剤で駆除することはできませんので掃除機をかけてダニの死骸を除去しましょう。
ハウスダストを除去するための掃除の仕方には少しコツが必要です。次の記事では掃除の仕方についてわかりやすく解説していますので参考にしてください。
部屋にヤケヒョウヒダニが発生しないように予防する
部屋にいるほとんどのヤケヒョウヒダニを退治できましたので、今後ダニができるだけ発生しないように予防しておきましょう。
全ての場所のヤケヒョウヒダニを退治したとしてもどこかにダニの生き残りはいますし、人が出入りしている限り外から部屋にダニが侵入してきます。
ダニは餌が豊富でや湿度が高いと繁殖力が非常に強くなりますので、一度産卵し始めると加速度的に増え広がってしまいます。
こまめに換気して部屋に湿気がたまらないようにし、定期的に掃除してダニの餌となるほこり、髪の毛、食べかすなどを取り除きましょう。
次の記事では部屋の湿度を管理してダニが住みにくい部屋にする方法について具体的に解説しています。
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【まとめ】ヤケヒョウヒダニが生息する場所にはハウスダストが増え続ける

今回はヤケヒョウヒダニが生息している場所について解説しました。
この記事のまとめ
ヤケヒョウヒダニ対策をすれば、家中にいるダニやハウスダストの対策につながる
ヤケヒョウヒダニは色々な場所で生息しているが、特に多いのは布団、畳、カーペット
大切なのはまずはヤケヒョウヒダニを駆除し、その後ハウスダストを除去し、ヤケヒョウヒダニが増えないように予防する
ヤケヒョウヒダニは1年中生息していて驚異的な生命力を持っていますので、油断しているとすぐに増えてしまい、ハウスダストを増やしていきます。
アレルギー対策の基本はやはりできるだけアレルゲンをなくすことですので、もしハウスダストのアレルギー症状に悩まされているなら今回紹介したような徹底的なダニ対策をすることをおすすめします。
今回は手軽に使えるくん煙剤を紹介しましたが、デメリットとして殺虫成分を使っていることと1回きりの消耗品なので長期的に見るとコストがかかってしまうということがあります。
次の記事では布団、マットレス、畳、カーペットの表面から奥まで自動で駆除してくれる除菌ロボを紹介しています。ちょっと値段は高いですが、一度買えばずっと使えますので興味のある方はぜひ読んでみてください。
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